関節リウマチについて
症状
手指のPIP関節、MP関節、手関節、足趾、膝関節に初発することが多くみられます。
左右対称に生じる事が一般的です。
起床時のこわばり(指が動かしにくい)がみられます。
手足の関節の痛みや腫脹、運動時痛を認めます。
症状が進行すると手の変形(尺側偏位、ボタン穴変形など)、足の変形(外反母趾、開張足、三角状変形)、膝や肩、肘、股関節の変形などが起こります。
原因
病因はいまだに解明されていませんが、家族内発症がみられる場合があります。
病態
関節の滑膜の異常増殖とそれに伴う骨の破壊が特徴です。
自己免疫疾患(自分の体を異物とみなして攻撃する)の一つです。
診断
アメリカリウマチ学会の診断基準で診断します。
診断基準は、- 朝のこわばりが少なくとも1時間以上持続する
- 3つ以上の関節の関節炎(腫脹や圧痛)
- 手の関節炎(手関節、MP関節、PIP関節少ないとも1か所に腫脹がある)
- 左右対称の関節炎
- リウマトイド結節(骨が突出した部分や関節の伸側にみられる皮下結節)
- 血清リウマトイド因子が陽性
- X線にてリウマチに特有な骨の萎縮やびらん像があること)
- 以上の7項目から4項目以上満たす場合に関節リウマチと診断します。
① ~④までは少なくとも6週以上持続している事が条件です。
治療
関節リウマチでは早期の治療が大切です。治療は薬物療法が基本であり、抗リウマチ剤(DMARDS)と非ステロイド性消炎剤を基本として、症例によってはステロイド剤、免疫抑制剤、生物学的製剤が用いられます。
効果が得られた場合は治療を中断することも可能な場合があります(緩解)。
リハビリテーション・理学療法も有効です。
リウマチを診断した際は専門医へご紹介します。