- PRP療法とは
- このような方に
PRP療法はお勧めです! - 当院で行うPRP療法
(PFC-FD療法) - PFC-FD療法の流れ
- PFC-FD療法の回数について
- PFC-FD療法の費用
- PFC-FD療法を受けられない方
- よくある質問
PRP療法とは
PRP(Platelet Rich Plasma、多血小板血漿:たけっしょうばんけっしょう)とは、患者様の血液から血小板を抽出・凝縮した血漿を指します。
血小板は組織を修復するための成長因子を放出する働きがあり、痛みや炎症を抑えます。
PRP療法は、損傷部位にPRPを注入し、自然治癒を促す治療法です。
完治までに時間がかかるケガや難治性疾患に対して実施され、整形外科や形成外科だけでなく、歯科など様々な診療科で利用されています。
整形外科においては、外傷や関節炎、スポーツ障害などで活用されることが多いです。
例えば、変形性膝関節症では、ヒアルロン酸注射や運動器リハビリテーションを行っても効果が不十分な場合、従来は手術しか方法がなかったのですが、現在ではPRP療法も新しい治療方法として選択できるようになりました。
このような方に
PRP療法はお勧めです!
PRP療法はアメリカでは以前から多くのプロアスリートが活用しており、大谷翔平選手や田中将大選手が受けたことで日本でも有名になりました。
リハビリを長期間行っていたのに回復に結びつかなかった方などにもお勧めの治療方法です。
- 階段の上り下りで膝に負担を感じている方
- 変形性膝関節症と診断され、お悩みの方
- 関節炎と診断され、様々な治療を試しているが改善が見られない方
- スポーツで関節を痛めた方
- 手術を避けたいと考えている方
- 膝に違和感があり、同じ治療法を続けても効果が実感できない方
PRP療法が対応できる疾患
- 肉離れ
- ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
- 膝半月板損傷
- 変形性膝関節症(中年~高齢者によく起こる膝の痛み)
- アキレス腱炎
- 足底腱膜炎
- 野球肘
- ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
- テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
- 捻挫・靭帯損傷
- 肩腱板損傷
当院で行うPRP療法
(PFC-FD療法)
当院では、PRP療法を応用した「PFC-FD療法」と呼ばれる治療を行っております。
PFC-FD療法とは
PFC-FD(血小板由来因子濃縮物-フリーズドライ化)は、血小板由来の成長因子を活用した新しい治療法で、血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存した商品名およびサービス名です。
「PFC-FD」という名称は、セルソース株式会社が「Platelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dry」の造語の頭文字を取って命名しました。
治療は、遠心分離で作製したPRP(多血小板血漿)をさらに活性化させ、血小板に含まれる成長因子だけを抽出し、無細胞化して濃縮します。
これをフリーズドライ加工することで、成長因子の総量がPRPの約2倍となり、最大約6か月間保存が可能です。
さらに、白血球など炎症の原因となる細胞成分を除去しているため、従来のPRP治療よりも、治療後の腫れや痛みが軽減されると期待されています。
PFC-FD療法のメリット
- 副作用が少なく安全性が高い(自己血液を使用するため)
- 関節腔内注射で行うため、外来で簡単に治療可能(入院が不要)
- 組織の修復を促す成長因子がPRP療法の2倍
- 成長因子の濃度が経時的に低下せず6か月間保管可能(フリーズドライ加工のため)
- 回数制限がない
PFC-FD療法のデメリット
- 自己治癒力を活性化するため、注射後数日は腫れや痛みが出現する可能性がある(※治療の経過とともに、自然に消失します。)
- 治療効果には個人差がある(自己の成長因子を用いるため)
- 治療費がやや高い(新しい治療で保険適応外のため)
PFC-FD療法の流れ
- 医師より、問診・診察を行います。
- 約50ml採血を行います。
- 採血をセルソース再生医療センターに搬送し、PFC-FD作製します。
- 3週ほどでセルソースよりPFC-FDが送られて来ます。(※感染症が発見された場合、作製不可と連絡があります)
- 作製したPFC-FDを患部へ注射します。(※PFC-FDは半年保存可能)
PFC-FD療法の回数について
PFC-FD療法の治療回数に制限は定められていません。
例えば、肉離れをできるだけ早く解消したい方には、2~3回注射を行うことがあります。
腱炎などのスポーツ障害は完治するまでに時間がかかり、効果の現れ方に個人差があるため、治療回数も患者様によって違いますが、1~3回注射を行うことが一般的です。
また、関節炎や変形性膝関節症も治療効果に個人差があるため、患者様の状態に応じて回数が変動します。
PFC-FD療法を行って半年~1年ほど経過してから痛みが再度出てきた場合、もう一度PFC-FD療法を行うこともあります。
PFC-FD療法の費用
現時点では、PFC-FD療法は先進医療の届け出が許可された医療機関のみ行えるようになっており、保険の対象外となるため全額自己負担となります。
また、国内の医療機関で使用されているPFC-FD療法の薬剤や機材はほとんど同じものですが、治療費は大幅に異なります。
PFC-FD療法の費用 | |
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費用(税込み) | ※準備中です |
PFC-FD療法を受けられない方
下記のような状態の方に対しては、PFC-FD療法を行えないことがあります。
- がんの診断を受けた
- 抗がん剤、免疫抑制剤あるいは生物学的製剤を使っている
- 活動性の感染症にかかっている
- 薬剤性過敏症を発症したことがあるv
- 血液感染症にかかっている
- 血液検査にて血小板の異常を指摘された
- 管理が難しい高血圧症や糖尿病、出血傾向、心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患など重篤な合併症を患っている
- PFC-FD療法を直近1ヶ月以内に受けた
上記に該当しない場合も、患者様の身体的条件・健康状態から、医師の判断により本治療を受けられないこともあります。
よくある質問
PFC-FD療法に副作用はありますか?
副作用自体はあまりないですが、採血の際に痛みが軽く出ることがあります。
また、腱や筋肉に注射を直接打つため、治療中や治療後にも痛みが出ることがあります。
しかし、関節腔内への注射では、痛みが起こることは少ないです。
注射後から約2週間は炎症による痛みが発生することがありますが、組織を修復するために必要な過程なので、ご安心ください。
なお、PRP療法と比較すると、白血球など炎症の原因となる細胞成分を除去しているため、従来のPRP治療よりも、治療後の腫れや痛みが軽減されると期待されています。
どのくらいで効果がでますか?
この治療は、組織の修復力(自然治癒)を促進するものであるので、即効性はなく、効果には個人差があります。
通常、1週間から6か月の間に組織が修復され、その過程で炎症が治まり、痛みが軽減するとされています。
PFC-FD療法のメリット・デメリットを教えてください。
メリットは、副作用が少ないことです。
患者様ご自身の血液から抽出・精製されたPFC-FDを使用して組織の修復を行うため副作用はあまり起こりません。
一方デメリットは、保険対象外で自由診療となるため、費用面での負担が大きいことです。また、効果も個人差があります。
治療効果にばらつきはありますか?
PFC-FD療法は患者様によって治療効果に差が出てしまいます。
同様の疾患や程度でも、高い効果を感じる方もいれば、効果をあまり感じられない方もいらっしゃいます。
治療後は普段通りの生活を送っても問題ないですか?
PFC-FD療法の当日は、患部のマッサージ、激しい運動、飲酒は控えるようにしてください。
また、関節腔内へ注射をする場合には、治療当日は入浴もお控えください。
運動は、痛みが治まれば、治療の翌日以降に普段通り行っていただいて構いません。
PFC-FD療法は年齢によって受けられないことがありますか?
PFC-FD療法は身体にかかる負担の少ない治療のため、特に年齢制限は設定されておらず、幅広い年齢層の方が治療を受けていただけます。
PFC-FD療法は保険診療で受けられますか?
現在、日本においてはPFC-FD療法に保険は適用されず、自由診療となるため患者様の全額自己負担となります。
PFC-FD療法では医療費控除は適応になりますか?
はい、適応可能です。確定申告にて申告することで、還付金を受け取ることができます。
【医療費控除】
※1月1日~12月31日(1年間)に支払った医療費が10万円以上の世帯の方に適応されます。
※治療費の領収書は確定申告の際に提出する必要があるため、大切に保管ください。
※領収書の再発行は致しかねます。ご了承下さい。